フリースクール コルネット、仙台で教育に燃えています。

久しぶりに、お悩み相談です。〈中3の娘は学校に行きたいようですが、行くと腹痛などの体調不良で毎日のように早退してきます。何か精神的な負担があるようなのですが、聞いても「わからない」と言うのです。〉


いつも確認していることですが、本来ならばできるかぎり、本人および保護者の方の話を、無理のない範囲でじっくり聞いてから、いろいろ考えるべきです。しかし、いまはそれができませんので、この文面だけを手がかりに考えてみます。


まず、この娘さんは、学校に行けていますよね。最初から学校に行けない、あるいは行かない生徒さんもたくさんいますが、この娘さんは「学校に行きたい」ようであり、実際に登校しています。つまり、学校に行くという自分の意志があり、それを実行に移せているわけです。まずは、そのことを押さえておきたいと思います。


次に、「体調不良で毎日のように早退して」くること、「何か精神的な負担があるよう」だということ、聞いても「わからない」ということですね。本人も保護者の方もつらいと思いますが、実際のカウンセリング場面ではないので、とりあえず、このこともそのまま押さえておきます。


ところで、もしかしたら、この話に違和感を持つ方がいるかもしれません。たとえば、こういう生徒さんなら、学校に行きたいはずはないとか、本当は理由は自分でわかっているとか。たしかに、そう考えた方が、つじつまの合うような気はします。しかし、私の経験で言うと、このような生徒さんは、実際にいます。


それでは、こういう生徒さんに対してどうするか、という話になるのですが……あのう、誠に申し上げにくいのですが……どうにかしないと、いけないでしょうか。私は、どうする必要もないと思います。


まず、娘さんは毎朝、立派に学校に行っております。「毎日のように早退」しているかもしれませんが、朝は自分で「学校に行きたい」と思い、実行できているのです。エラいです。


そして、帰らなければつらいような「体調不良」になるのですから、「毎日のように早退」するのも当然です。そもそも「学校に行きたい」娘さんなのですから、耐えられる程度の体調不良なら、耐えていることでしょう。耐えられなくなるわけですから、早退するのはやむを得ないわけです。


加えて、そうなる理由も「わからない」のですから、それ以上詮索しても、つらくなるだけで意味がありません。少し考えてわかるのであれば、考えることは大事です。しかし、「わからない」と言えるところまで考えていますから、それ以上追求してもいいことがないように思います。


むしろ、いま一番大切なことは、保護者の方をはじめとする周りの方々が、「毎日のように早退」することを「問題視しない」ことではないでしょうか。毎日早退したって別にかまわない、と受け止めることが大事だと思います。そうすれば、何らかの形で、次につながってくるような気がします。


中学生ですから、早退ばかりしていても、ちゃんと卒業できます。早退して受けなかった分の授業が気になるのなら、それはそれで手当をすればいいことです。娘さんが、高校生になったり、大学生になったり、職についたりしたときに、早退することがまったくなくなる、このようなことは、ありえることです。「時が解決する」「環境が変わると解決する」ということは、いくらでもあります。


ですから、一番いいのは、「問題視しない」こと、「そんなこともある」とやりすごすことだと思うのですが、いかがでしょうか。問題視して、むしろ「こじらせる」ほうが、よくないように思います。


くどいですが、実際に会って相談することができれば、もっと違うアプローチをするかもしれません。しかし、文面だけで判断するなら、私としてはこのような判断になります。


#フリースクール #不登校 #引きこもり #支援 #学習塾 #受験 #個別指導 #小論文 #子育て #現代文 #国語 #企業研修 #仙台 #宮城

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事