フリースクール コルネット、仙台で教育に燃えています。
私は医者が苦手です。これまで、複数の医者からさげすまれてきたので、どうしても好きになれません。しかし、昨日、ふと、あるすばらしいお医者さんのことを思い出しました。
私は2年半ほど前、帯状疱疹になりました。重い痛みに耐えられず、ネットで調べ、帯状疱疹だろうと見当をつけました。そして、帯状疱疹の本を購入して勉強し、いちばん近い皮膚科に行きました。
その皮膚科は、仙台二華高校の近くの開業医です。
私の番がきて、「帯状疱疹だと思うんですけど」と言って症状を説明し、患部をお見せしたところ、あっさりその医者は「帯状疱疹ですね」と言った後、このように言いました。
帯状疱疹のことを勉強されたようなので、ごく簡単にだけ説明しますが……
私はまずこの言葉でシビれました。多くの医者は、こちらがどういう状況なのか考えもせずに、自分の言いたいことだけ長々と言います。しかし、この先生は、こちらの状況をすぐに読み取ってそれに合わせてくださったのです。実際、帯状疱疹については、ごく簡単にしか説明せず、今後どうなるか、どう処置をしていくかに重点を置いて、説明してくださいました。おかげで、診察は無駄に長くならず、テキパキと済みました。考えられる限りの、最も適切な時間のかけ方でした。
それだけではありません。先生の説明が終わってから、「●●の場合は、どうなりますか」みたいな質問をしたのですが、先生の返答は、いままでお会いしたどのお医者さんからも聞いたことのないものでした。
その場合は、誤診ですので、また、来てください。
この言葉で、私はノックアウトです。いままでお会いしたお医者さんの多くは、自分が神であると思っており(笑)、「誤診」の可能性に触れたことなどありませんでした。しかし、この先生だけは、あれだけ見事な診察をなさったのに、自分が誤診する可能性を認め、その場合の対処法まで教えてくださったのです。
この先生の話はすべてが理にかなっており、こういう先生にこそ安心しておまかせできる、そう思わせるだけのすばらしいものでした。そして、決して自分が完璧だとおごることなく、誤診の可能性にまで触れました。こんな謙虚で、誠実で、立派なお医者さん、見たことがありません。私より、かなりお若く見えるその先生は、どんなベテランの名医よりも、立派な診察をしたわけです。
私は、こんなすごいお医者さんもいらっしゃるのだなあと、感動しました。教育者としても見習うべきだと思いました。
帯状疱疹が治って以来、その先生のもとへは行ったことがありませんが、本当に頼りになる先生だと思いました。こういうお医者さんばかりになればいいのにな、と思います。現実は違いますが(笑)
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