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河北新報の記事(令和2年1月10日夕刊)によれば、昨年1~11月に全国の警察が対応した110番通報のうち、18.4%が緊急性のない内容だったそうです。そして、その中に「子どもが言うことを聞かないので警察官が叱って」というのがあったそうです。たしかに、僕が子どものころは、「言うこと聞かないとおまわりさんを呼んでくるよ」という叱り方はまだ残っていました(笑)。しかし、本当に警察に依頼する人がいるとは、ちょっと驚きました。ただ、一応教育を仕事にしている身なので、この言葉からいろいろ連想してみました。


① 子どもが言うことを聞かないということは、親がただ頭ごなしに指示を出している可能性があります。「学校に行きなさい」「勉強しなさい」などと言って理由も言わないのは、その最たるものでしょう。中身について考えず、形だけ押しつけるパターンです。


② 親が子どもの気持ちを理解しようとしていない可能性もあります。気持ちを理解しようとすることは、子どもの思考の枠組みを理解しようとすることでもあります。子どもがどんな考えからどんな思いを抱いているのかを理解しようとすることは大切でしょう。もちろん、子どもの言い分を全部飲めと言っている訳ではありませんが。


③ 子どもに先天的な障がいがある場合がありえます。いまは発達障がいに関する情報がずいぶん広がっていますが、発達障がいとまでいかなくても思考の偏りがある場合もあります。「言うことを聞かない」のは、何か思考の偏りがあって、理解できていないのかもしれません。


④ 親が理解できるように叱っていない可能性もあります。ただ、怒りをぶちまけているだけだとか、感情的になって頭に浮かぶことをただ次々に口に出しているだけだとか。あるいは、言い方に具体性が欠けているのかもしれません。


⑤ そもそも、単に親としての自覚に欠けている場合も、残念ながらゼロではないと思います。


いろいろ連想してみましたが、やはり文脈がないのでわからないですね。言葉だけを見て決めつけることはできません。


ところで、「警察官が叱って」なので大丈夫だと思いますが、これが「警察官が止めて」だと話は違います。子どもが言うことを聞かずに暴力を振るっている可能性があります。これは、緊急性があります。家庭内のことですから、普通は警察に介入してほしくないと思いますが、子どもが暴力を振るい、また、子どもの力が強い場合には、警察の介入もやむを得ない場合はあるでしょう。


一つの新聞記事から、いろいろ考えさせられました。


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