仙台でがんばる「フリースクール コルネット」です。

前回の続きです。前回、現代文の苦手だった高校3年生が4月から講習を欠かさず受け、11月で力がついてきたという話をしました。まさに「継続は力なり」を地で行った話なのですが、本人の努力の部分以外にも、着眼したい点があります。それは、力がつくまでに、「半年以上かかっている」という点です。

その生徒さんが一生懸命に取り組んでいる姿を見る一方で、なかなか読解力がついてこない半年の間、私はやきもきしながら彼女を見ていました。どうしていいか、わかりませんでした。

しかし、半年の間、彼女の能力は、開花するための準備をずっとしていたのでした。

考えてみたら、時間のかかるものはいっぱいあります。

・同じ味でつけた漬物でも、1日しかたっていないものと数日を経ているものでは、味が違う。
・あるカレー屋さんのカレーは、「煮込む→寝かせる」というのを5日間やってから出すという。
・私事ですが、47歳から再びトランペットを吹き始め5年半くらいになりますが、平均すると一週間に1、2回くらいしか吹いていないはずなのに、なぜか少しはうまくなりました(たぶん笑)。
・ある生徒さん。高校に入ってトランペットを始めたものの、いい加減にしか練習しなていなかったが、半年すると少しは音が出るようになってきた。

読解力をつけるために努力した彼女も、決して国語の勉強ばかりをしていたわけではありません。講習にはしっかり出てきていましたが、それ以外の部分では他の勉強や部活動を一生懸命やっていたと思います。

☆ 

「1万時間の法則」というのが、あるそうです。プロになるには1万時間の練習が必要だ、という法則らしいです。確かに努力の量というのは大切でしょう。しかし、一つのことに1万時間も費やすことができない素人にとって、大切なのは時間よりも「期間」ではないでしょうか。

「努力した」と言えるくらい頑張ったときでも、毎日そのことしかしなかったという人は、それほど多くはないでしょう。努力→休む→努力→休む……と断続的に続けることで、人の能力は伸びていくのではないでしょうか。

さっきのカレー屋さんの「寝かせる」の部分も、「休む」と同じです。そこは、根性や努力でどうにもなりません。何もしないで待つしか手はありません。でも、そこを省くと、味に深みは出ないのです。

正直言って、私を含めた凡人は、そんなに努力できません(笑)。でも、「期間」をかせげれば、努力の総量は少なくてもうまくいくことがあります。「継続は力なり」というのは、実は「やめなければいい」ということなのではないでしょうか。やっては休み、やっては休み、大して努力してないけれどとりあえずやってみて、またいやになって休んで……でも、そんな期間が続けば続くほど、時が味方をしてくれてできるようになってくる。これが「継続は力なり」の真相ではないかと思うのです。

ですから、「早くから取り組み始めて、それほど根を詰めないレベルで休み休み続けて、休むんだけどやめない」という姿勢が、大切だと思います。


高校生向け現代文講座を実施します。早くから取り組んだ人が伸びます(笑)
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