仙台でがんばる「フリースクール コルネット」代表の新川です。
以前、ある方から聞いた話です。
その方は中学生のとき、どうしても行きたい高校があったそうです。しかし、担任の先生に長時間説得され、やむなく別の高校に変えたそうです。その高校に入ったのはいいのですが、結局うまくいかず……。その方は、今でも担任の先生のことを恨みに思っているそうです。
その話を聞いたときに、別の方から聞いた話も思い出しました。ある高校生が有名な国公立大学に合格したのに、親から「医学部でないとだめ」と言われて、やむなく浪人したという話です。
この二つの話に共通しているのは、「誰かが子供の人生を決めつける」ということです。
私にはなぜ教師や保護者がこのようなことをするのか、全くわかりません。
教師や保護者や周りの人がしていいのは、アドバイスです。決めつけではありません。
「あなたの場合はこうした方がいいと思うけれど」くらいならOKです。しかし、子供の人生を決めつけ、ねじ曲げることは許されないと思います。
「あなたはこの子の代わりに、この子の人生を生きることができるのですか?」
子供の人生を決めつける大人に、投げかける言葉はこれで十分でしょう。
話は簡単なのです。その子の人生はその子が生きるしかない以上、他の人が人生のあり方を強制してはいけないのです。
もちろん、そのとおりにすると子供が不幸になりそうだと思ってアドバイスをする場合はあるでしょう。しかし、最後の決定権は、子供本人に残すべきです。
仮に、子供本人が考えたとおりにやってうまくいかなかったとしても、人には失敗をする権利があるのです。自分で痛い目にあって、学ぶ権利があるのです。
自分の人生の舵を自分で取る、その権利を奪われることは、本当につらいことです。世の先生方や保護者の方には、ぜひ自分の人格と同様に子供の人格を尊重してほしいと思います。