フリースクール コルネット、仙台でしぶとくやっています(笑)


まだ高校の教員だったころ、ある保護者の方に、「子どもが苦手なことから逃げようとしていないかどうか、見てほしい」みたいに言われたことがあります。適当に返事をしたように記憶していますが、ごめんなさい、この言葉は正直言って、あえて無視しました。そんなことをしても、当の生徒さんにとって、いいことが一つもないどころか、害にしかならないからです。(ふだんは保護者の方の言葉を無視しませんよ。念のため。)


苦手なことを克服するというのは、容易なことではありません。苦手なことを克服するためにもっとも大切な条件は、「本人がその気になる」ことです。苦手の克服を他人から強制されても、普通は本人がいやな気分になって終わりです。もし仮にうまくいったとしても、本人の心や性格にひずみが生じることでしょう。


以前にも書きましたが、親に監視されて無理やり勉強させられた生徒さんは、後にまったく勉強しなくなりました。親にゲーム機を取り上げられた生徒さんは、夜中にふとんの中で隠れてゲームをするようになりました。「監視」して外側から「管理」しても、だいたいはロクなことになりません。そもそも、自分がそうされたら、どんな気分になるでしょう。ちょっと想像すれば、わかることだと思うのですが……。


この前の投稿では、苦手な数学を克服しつつある生徒さんのことを書きました。しかし、これは「本人がその気になっている」のです。それでも、私の方では、難しいことをやらせすぎないよう、注意を払っています。まして、本人がその気にもなっていないのに、外側から監視して、苦手なことをやらせようとするのは、間違いのモトだと思います。


勉強でも習い事でも、万事は本人の意欲を尊重するべきです。本人の意欲に「寄りそう」形でうまく援助できたとき、本人も達成感があり、実際の結果もついてきます。


蛇足ですが、本人の嫌なことを押しつけるときに、「これはあなたのためを思って言っているのです」という人がいますが、多くの場合ウソです(笑)。自分の意見を押しつけて満足しているだけです。こういう言い方をする人で、視野の広い人、いろいろな角度からものを見ることができる人を、私はごく少数しか知りません。


#フリースクール
#仙台
#不登校
#学習塾
#小論文

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事