仙台でがんばる「フリースクール コルネット」です。
高校の教員をしていたころの話です。
ある生徒さんが割と頻繁に無断で欠席をするようになりました。
高校では普通、無断欠席を放置しておいてはいけないことになっております。
その生徒さんが次に学校にきたとき、私は本人を呼び、面談しました。
「どうして、欠席の連絡をくれなかったのだ」
その生徒さんは、しばらくかたくなに黙っていました。そして、声をあげずに涙をこぼしはじめました。
もう、担任して半年以上もたっていた頃です。だいたいの見当はつきました。細かいことまではわかりませんが、その生徒さんは「普通に」毎日毎日学校に来つづけることが苦痛だったのです。内向的な性格で、人と積極的に交われるタイプではなく、ときどき学校を休まないと、精神的にきつい生徒さんだったのです。
「いいか。よく聞けよ。僕は保護者の方から、『体調不良で休ませます』と連絡が入ったら、それ以上は何も言わないからな。そして、君にそういう話をしたということを、保護者の方にも話しておくからな。」
その後、本人の自宅に電話し、お母さまにもゆっくりと言いました。
「じっくりお聞きください。私は保護者の方から『体調不良で休ませます』と連絡が入ったら、それ以上何も言いません。息子さんにもそう言ってあります。どうぞよろしくお願いいたします。」
その後、たまに、そのお母さまから「体調不良で休ませます」と連絡が入るようになりました。
その生徒さんは、卒業にかかわるほどの欠席日数にはならず、普通に卒業していきました。
高校の教員という枠の中で、フリースクール的な発想で対応した経験でした。
いまはフリースクール経営者ですから、心置きなく「休んでいいんだよ」と言えます(笑)
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