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この前から当スクールで「古文」を勉強している大学受験生の方。もともと古文のできはよく、センター試験の過去問を解いてもらっても、かなりの実力を見せてくれます。ただ、古典文法の「敬語」はまだあまり勉強していないとのこと。
そこで、彼の実力をふまえつつ、敬語を教えるにはどうしたらいいか。考えに考えて僕がチョイスした教材は、
源氏物語の「若紫」
もちろん、「若紫」の巻の全文ではなく、よく高校2年生の教科書に載っている部分です。宮城県の進学校の多くが、授業で教えていると思います。
入試対策ということで言えば、この部分は、古文の受験勉強に「もってこい」です。まず、「敬語」が数多く出てきます。重要な「助動詞」もたくさん出てきます。そして、いわゆる重要古語=入試頻出古文単語も豊富です。「若紫」を学ぶだけで、一石三鳥くらいになります。「一粒で三度おいしい」のです(古い、古文だけに)。ちょっと難しい文章ではありますが、上手に学ぶことによって、平安時代の貴族文化の一端も理解できます。
せっかくなので、この前指導したところの原文を載せます。古文アレルギーの方は、飛ばしてください(笑)
日もいと長きに、つれづれなれば、夕暮れのいたう霞みたるにまぎれて、かの小柴垣のもとに立ち出でたまふ。人々は帰したまひて、惟光の朝臣とのぞきたまへば、ただこの西面にしも、持仏すゑたてまつりて行ふ尼なりけり。簾少し上げて、花奉るめり。中の柱に寄りゐて、脇息の上に経を置きて、いとなやましげに読みゐたる尼君、ただ人と見えず。四十余ばかりにて、いと白うあてに、やせたれど、つらつきふくらかに、まみのほど、髪のうつくしげにそがれたる末も、「なかなか長きよりもこよなう今めかしきものかな。」とあはれに見たまふ。
前々回に、基本的な敬語と、敬語に関する考え方をざっと説明してありましたが、この生徒さん、ほんとうに優秀で、僕が出す敬語の問題をどんどんクリアしていきました。授業はテンポ良く進み、次々と要所を教えることができました。
大学受験生の皆さんが、僕の投稿を読むとも思えませんが(笑)、声を大にして(?)申します。
大学入試の国語で古文が課される皆さん、高校2年生のときに習った源氏物語の「若紫」、しっかり復習するとオトクですよ。家庭教師や個別指導で大学受験生に古文を教えている方々も、必要に応じて「若紫」を取り上げてみてはいかがですか。
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