この「フリースクール コルネット」のブログ、本日令和2年2月2日、「222」の日に「100号」となりました。たわいもない喜びにひたっております。だからどうしたと言われれば、それまでです(笑)
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「納得のいかないことはしない」
最初に、表題と反対のことを書いておきます。納得がいかなくてもしなくてはいけないことは、たくさんあります(笑)
まず、トイレに入って用を足したら、水を流さなくてはいけません(あまり美しくない例ですみません)。あなたが、水を流すことに納得がいかなくても、水を流さないと他の人に不快な思いをさせます。
言葉遣い。状況にもよりますが、基本的にはていねいにしなくてはいけません。いわゆる「ため口」でないとイヤだという人も中にはいるようですが、世の中の大勢としては、言葉をていねいにする方が好まれるでしょう。その証拠に、私が上の文章を、「題と違うこと書いとくから、よく見とけよ」みたいに書いたら、多くの人は不愉快になると思います。本人が納得するかどうかは別として、言葉遣いも基本的にはていねいにしなくてはいけません。
ひるがえって、まだ高校の教員だったころ。どうでもいいと思うような服装規定のある学校に勤めていたことがあります。私自身はその規定に納得はいっていませんでした。しかし、私はその「納得のいかない」規定を守らせました。「ルールを守る」こと自体は、基本的に大事なことだからです。ここでも、「納得のいかないこと」をやらねばなりませんでした。
さて、ここからが本題です。それでも、私は自分の人生の大きな選択として、「納得のいかないことはしない」というのを貫いてきた気がします。言いかえれば、「自分の気持ちにウソをつかない」ということです。
高校2年のとき、理系志望から文系志望に変えました。数学だけが得意で、文系科目はてんでダメだった私ですが、どうしても国語に対する関心を捨てることができず、文系にしました。私のような人間は、かなりの変わり種でした。両親も二つ返事で認めてくれたものの、内心は「どうしてこの子は、わざわざ苦手な方へ進んでいくのだろう」と思ったようです。
私はいわゆる「就職活動」をしたことがありません。大学2年で「将来は教員になろう」と決めてから、進路希望はまったくブレませんでした。私が大学生だったころはバブルの真っ盛りですから、就職活動をすればなんとかなったかもしれません。しかし、眼中には「教員採用試験」しかありませんでした。
教員になってからは、当時、「教育技術の法則化運動」と呼ばれ、後に「TOSS」と呼ばれた団体の実践を追いかけました。そこの実践が一番、「おもしろくてためになる授業」に近いと思ったからです。それ以外の実践は、あまり私の腑に落ちることがありませんでした。私は自分の腑に落ちる実践だけを追いかけていったのです。そのおかげで、うれしいことに私の授業を評価してくださる先生方や生徒さんもいました。
そして、いよいよ50代になって、私はそれまで愛してきた「高校」というものへの違和感を拭いきれなくなりました。「高校」が自分の思い描いていたものから、どんどんどんどんかけ離れていく……。ついに私は、教員をやめる決心をしました。そして、現在、「フリースクール コルネット」というフリースクール兼学習塾を開いています。
金銭的な安泰を考えるのなら、やめない方がよかったでしょう。現に、私のスクールは現時点で赤字なので、貯金は減る一方です(笑)。しかし、自分の気持ちを押し殺してまで高校にしがみつくことは、私にはできませんでした。私は「自分の気持ちにウソをつけない」人間なのです。
でも、それは幸せなことであると思っています。私は、人生の根本の部分において、「納得のいかないことはしない」という姿勢を貫いてこられたのです。簡単に言えば、自分の人生を曲げなかったのです。こんな幸せなことって、ありません。
これから私がどうなるのかは、私にもわかりません。しかし、たとえ野垂れ死にしようが、この「幸せ」だけは確かに持っていることを味わっていたいと思います。
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