フリースクール コルネット、仙台で教育に燃えています。


勉強はなんのためにするのか。しばらくこの問いに、いろいろな角度から答えようと思います。勉強には広い意味での勉強と、狭い意味での勉強がありますが、話を単純化するために、ここでは狭い意味で考えます。つまり、小中学校で習う5教科、すなわち、国語・数学・社会・理科・英語を中心に考えます。

最初に言い訳です。この問題について、僕自身の考えが、そんなにすっきりまとまっているわけではないので、たぶんどこかで矛盾します。ごめんなさい。ただでさえ、この問題について考えるのには、気力がいります(笑)。ですが、フリーの教育者として、真っ向勝負したいと思います。


まず、場合分けします。「勉強はなんのためにするのか」について、「個人レベル」で考えるのか、それとも、「国家・社会レベル」で考えるのかで、答えは変わります。最初は「個人レベル」からスタートします。


【「勉強はなんのためにするのか」個人レベルでの考え】


①「勉強するのは自分のためだ」と私が子どものころはよく言われましたが、自分のために勉強するというのは、おそらく3割くらいしかないと思います。残り7割は「世のため人のため」です。

②3割の「自分のため」の部分の、一つは「学歴」です。しかし、いまの日本を冷静に見れば、学歴があるから幸せになれるとは限らないと思います。学歴があっても不幸な人はいるし、学歴がなくても幸福な人はいます。以前と比較すると、いまはその傾向がもっと強いと思います。ただ、学歴での差別というのは、まだある程度残っているでしょう。高卒や中卒を見下す世の傾向は、なくなっていないと思います。


③「自分のため」の二つ目は、ある職業につくためです。教員になるには、大学を卒業して教員免許を取得してなくてはなりません。その類です。


④「自分のため」の三つ目は、自分の思考力を伸ばすためです。5教科の勉強をすれば、思考力の大きな部分が伸びます。とはいえ、ろくに勉強をしなくても、この日本では、幸せに生きている人がたくさんいることを考えれば、思考力を伸ばす必要があるのか、という話にもなります。しかし、思考力が伸びると、広く深く考えることができるようになります。私などは狭い了見にとどまるよりも、物事を広く深く考えられた方が幸せではないかと思っています。広く深く考えるために大事なのは、特に、国語と数学だと思います。


⑤後で語る予定の「国家・社会レベル」とやや重複するかもしれませんが、勉強するのは7割が「世のため人のため」だと思います。簡単に言えば、勉強をしないで学力が低い人は、周りに迷惑をかけるということです。極端な例で言えば、「牛乳だけは買ってくるな」と「牛乳だけ買ってこい」の違いもわからないような国語力の人は、普通に国語力のある人にとっては迷惑でしょう。自戒をこめて言いますが、文章を正しく読解することは、文章を書いた人への礼儀です。相手の文章を正しく読解しないで、相手の批判をする人がいますが、そういう批判は相手にとって迷惑というものです。(もちろん、文章の方に非がある場合もありますが。)このように、学力が低いと、他者に迷惑をかけることがあります。


⑦小中学校で習う国数社理英のすべてを知らなくてはいけないのかと言われれば、そんなことはないでしょう。生きるうえで役に立たないことも確かに習っています。しかし、全員には必要はないけれども、一部の人には必要なものというのもあります。高校で習う三角関数は、私のようなものには必要ありません。しかし、建築や測量を仕事にする人は、知らないとまずいでしょう。それなら、そういう人にだけ三角関数を教えればいい、という考え方もあります。しかし、人間、そんなに簡単に早い段階で将来の仕事を決められない、という面にも考慮することは必要です。


⑧ここまで書いてきて思うことは、「どこまでの勉強を、どのくらいやればいいのか」については、正直言ってなかなか答えられないということです。人に迷惑をかけないために、ある程度の学力はいる。しかし、必要な学力と必要でない学力をどこで区切るのか。それはなかなかわかりません。だから、よく言われる「こんなことを勉強しても、自分には何の役にも立たない」というのは、当たっている面もあります。


……次回に続きます。


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