仙台でがんばる「フリースクール コルネット」代表の新川です。
Q 書くことが思いつかなくなったときに文章を続けるコツはありますか?
……ありません。身も蓋もないですね(笑)。でも、私はないと思います。
ずいぶん昔、30代前半の頃、私は高校の国語の教員をしていました。
ある大学の推薦入試の小論文の問題で、次のようなものを見つけました。
「共生」についての君の考えを述べなさい。
私はその頃、「共生」という言葉について、ほとんど知りませんでした。
「これは私には書けない!」と思いました。
高校の国語の教員ですら、書けない小論文とぶつかることはあるのです。
残念ながら、全く自分では手に負えない小論文の問題とぶつかることはありえます。
そういう現実を認めることは、必要なのではないかと思います。
その一方で、書けない小論文を一つでも減らしていくことが、小論文の受験勉強であり、また、私ども小論文指導者の責務なのではないかと思っております。
Q 小論文はどういう言葉で始めればいいのですか?
Q 小論文はどういう構成で書くのが一番いいのですか?
この二つにまとめてお答えします。もちろん、書き方はいろいろあるのですが、私の勧める一番簡単な書き方について説明します。
たとえば、「高校に制服は必要か?」ということを論じなくてはならない小論文の問題だとします。
最初に書くのは、次のどちらかです。
高校に制服は必要である。
高校に制服は必要ない。
つまり、あなたの意見=結論を書きます。
次に何を書くか。……ひたすら理由を書くのです。たとえば、「必要である」の場合ですと、
高校は規律正しい生活を学ぶところである。制服を着ることは、規律正しい生活の一環である。もし、どんな服装でもいいというのであれば、自由は学べるかもしれない。しかし、規律正しい生活を体得することは難しくなる。
などと書けるでしょうか。逆に、「必要ない」の場合ですと、
高校は学問をするところである。学問をするのに、服装は関係ない。大事なのは向学心があるかどうかであり、どんな服を着ているかは問題でない。
なんていう書き方もあるかもしれません。
いずれにせよ、理由を書くのです。
さて、次は……ありません。終わりです。ですから、私の推奨する小論文の構成は、単純です。
結論→理由
これだけです。最初に結論を述べ、後はひたすら理由を述べる。実力のある人でしたら、これで400字くらいはたちどころに埋まります。また、これだけで400字埋められるだけの文章力や思考力を身につけることが、小論文の学習では大切です。